マトリンは、マメ科植物マトリンの乾燥した根、茎、果実からエタノール等の有機溶媒で抽出したアルカロイドです。一般的には総マトリン塩基であり、主成分はマトリン、ソホリン、ソホリンオキシド、ソホリジン等のアルカロイドで、マトリンとオキシマトリンの含有量が最も高いです。その他の原料としては、根及び根の地上部があります。純品は白色の粉末です。
臨床医薬用途
1、利尿作用のある薬用植物として、我が国では文献によると2000年以上の歴史があり、主な作用は温熱、利尿、殺虫、保湿などの効能があり、抗ウイルス、抗腫瘍、抗アレルギーなどの効能もあります。
2. 試験管内では、高濃度(1:100)の抗病原体煎じ液は結核菌に対して阻害効果を示します。煎じ液(8%)は、試験管内で一般的な皮膚真菌に対して、異なる程度の阻害効果を示します。
3. その他の影響:マトリンをウサギに注射した場合、中枢神経麻痺と痙攣が認められ、最終的には呼吸停止により死亡しました。カエルに注射した場合、最初は興奮状態が続き、続いて麻痺が起こり、呼吸は遅く不規則になり、最終的には痙攣が起こり、呼吸が停止して死亡しました。痙攣の発症は脊髄反射によって引き起こされます。
4、オキシマトリンの抗B型肝炎および抗C型肝炎効果 オキシマトリンは、in vitroおよび動物モデルにおいてHBVに対する強力な抗ウイルス活性を示し、人体においても抗HBV効果があり、慢性ウイルス性肝炎の治療に関する報告が多数あります。
農業で使用されるマトリン系農薬は、実際にはマトリンから抽出された全物質を指し、マトリン抽出物またはマトリントータルと呼ばれます。近年、農業において広く利用され、優れた防除効果を有しています。低毒性、低残留性、環境保護性に優れた農薬です。主にマツノマダラカミキリ、チャノキイロアザミウマ、アオムシなどの害虫を防除します。殺虫作用、殺菌作用、植物成長調節作用などの作用を有します。